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背骨治療の専門医に聞いてみました

脊椎疾患による痛みからの解放~腰痛、首の痛み、肩凝り、手足のしびれなど~

湯澤 洋平先生
稲波脊椎・関節病院 副院長
Dr. PROFILE
平成3年京都府立医科大学卒、同年信州大学整形外科入局
平成13年 相澤病院整形外科脊椎外科、平成20年 東京西徳州会病院脊椎センター
平成26年 岩井整形外科内科病院 副院長
日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会指導医、日本整形外科学会認定脊椎内視鏡下手術・技術認定医
The International Society for the Study of the Lumbar Spine (ISSLS) active member
医学博士
腰痛、首の痛み、肩凝り、手足の痺れなど、男女の別なく若者からお年寄りまで、多くの方が脊椎疾患を疑う症状を抱えています。脊椎は、体を支え、脊髄などの神経を保護する役目を担っている重要な器官です。加齢変化などにより、関節や椎間板が傷んで脊椎がぐらついたり、椎間板が厚くなって飛び出したり、脊柱管を狭くしたり、外傷で大きなエネルギーが加わったりすると、脊椎は損傷され痛みが生じます。なかでも腰痛は、誰しも一度や二度は経験したことがあると思われる現代の国民病。第1回目は、どういうときにどう対処したらいいか?手術の方法と術後のリハビリ等、稲波脊椎・関節病院 副院長の湯澤洋平先生にお話をうかがいました。
Q
どのような症状があらわれたら、病院へ行ったほうがいいのでしょうか?
Q
痛みなどの症状はどのように出てくるのでしょうか?
Q
しびれを緩和させる保存療法はありますか?
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鎮痛剤内服、筋弛緩剤内服、ブロック注射、牽引、マッサージ、温熱療法、整体、カイロプラクティック、鍼灸など、数え切れないほどの保存的治療がありますが、これをすれば確実に症状が取れるという決定的な治療はありません。そもそも、しびれや痛みというのは極めて主観的な症状であるため、客観的な評価ができないというのが現状です。患者さんのしびれているという感覚が、医師の考える「しびれ」と同じかどうかもわからないですし、難しいところです。

Q
疾患に男女差はありますか?
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腰椎変性すべり症は女性に多く、一方で狭窄症は男性の方が多いと思います。ただ、あまり病名のみにとらわれない方がよいでしょう。現在、インターネットの発展により、情報が簡単に得られるようになってきました。しかし、"腰痛"とか"椎間板ヘルニア"というキーワードで検索しても、決定的な治療法が見つかるわけではありません。むしろ、非常に多くの情報に直面し、患者さんは混乱してしまうのではないでしょうか。
患者さんは、ひどい腰痛や手あしのしびれを訴えて病院に行くと、MRIやレントゲン検査を受けることになります。その結果、「背骨がずれることにより神経が挟まっている」、「椎間板ヘルニアがあって神経が傷んでいる」といったように、ご自身の病状、病態を具体的に知ることが重要であり、それをすべり症とか狭窄症という単純な疾患病名に置き換えてしまうと混乱の元になると思います。